皆さんこんにちは。
今日は「身の回りの科学」記事の第1弾として、血液について書いていこうと思います。
血液。
私たちのからだの中をめぐり、生きていくために必要な物質や不要になった物質を運んでくれる、なくてはならないものですね。
まず私たちのからだの中に血液はどれくらい流れているのでしょうか。
一般的には体重の8%ほどだと言われています。
体重50㎏の人でだいたい4L程度でしょうか。
おおよそそれくらいの血液が、からだの中をめぐっています。
血液は血球(固体部分)と血漿[けっしょう](液体部分)
から構成されています。
まず血球は大きく分けて
・主に酸素を運ぶ赤血球
・細菌や不要な細胞を処理する白血球
・流血時に血液を固める血小板
の3種類があります。
血液は赤いというイメージですが、それは赤血球が赤いからなんですね。
赤血球を構成するヘモグロビンと呼ばれる鉄の錯体(立体構造の物質)が
この赤色の正体なのですが、血から鉄の味がするのはこのためなのです。
次に血液の液体部分についてなのですが、血漿は黄色い液体で、
↓こんな色をしています(これは私の献血の時に許可をいただいて撮影しました。)
この色を見て何の色に似ていると思いませんか。
実はこの色、皆さんがおそらく毎日数回は目にするであろうものの色なんです。
それが何かと言いますと、
尿。
実は尿って血液なんです。
尿は腎臓[じんぞう]という臓器の毛細血管で血液をろ過します。
腎臓へ取り出した血漿を原尿と呼びます。
そして原尿に含まれる養分と必要な水分を再び毛細血管に戻します。
残り物(不要になった水分や物質)を輸尿管で膀胱へ運び、尿として排泄します。
部屋を片付けず、ごみに囲まれた空間で生活をしていると体調を崩します。
いらないものやごみは定期的に捨てなければいけません。
からだの中も同じで、不要になったものは定期的に排泄する必要があります。
血液は運送だけではなく、その身を犠牲にしてごみ処理もしてくれるわけなんですね。
実に働き者だと思います。
からだの中に労働基準監督署があればすぐに査察がありそうなレベルですね。
今回は血液のごみ処理業務を中心に話しましたが、次回は運送業務の方について主に話していきたいと思います。
それではまた後編で!
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